結論:インフルエンサー契約書には、当事者とキャンペーンの名称、納品物と期限、料金と支払い条件を記載します。さらに、コンテンツの所有者とブランドの使い方(オーガニック利用か有料広告か、期間と地域)、ホワイトリスト化などの広告の許可、独占条項、開示、承認と修正、双方の解約方法も定めます。
DMでの口約束は、問題が起きるまでは機能します。投稿が遅れる、クリエイターが1週間後に競合と仕事をする、動画を広告に使ったところ「その分の支払いは?」と聞かれる、といった場面です。インフルエンサー契約書があれば、撮影の前にこうした場合の答えを決めておけます。
法的な助言ではありません。これはブランドが一般的に盛り込む条項についての一般的なガイドで、弁護士と相談する準備に役立つように書いたものです。法律は国や州によって異なるため、送付する契約書は必ず弁護士に確認してもらってください。
インフルエンサー契約書にはどんな条項が必要ですか?
- 1. 当事者と契約期間:誰と誰の契約か、対象のキャンペーン、開始日と終了日です。
- 2. 納品物:コンテンツごとのプラットフォーム、形式、長さ、本数、合格の基準です。必須のタグ、リンク、コードも記載します。
- 3. スケジュールと承認:下書きの期限、修正の回数、ブランドの確認期間、公開日です。投稿前に書面での承認が必要かどうかも明記します。
- 4. 報酬と料金:料金、成果報酬(報酬率、対象となる売上、売上の計測ルール)、提供する商品、支払い時期です。支払い時期は、承認時、着手時50%と完了時50%、Net 30(30日以内の支払い)などがあります。
- 5. 所有権とライセンス:通常は、クリエイターが所有権を持ったまま、ブランドにライセンスを付与します。ライセンスの範囲を具体的に記載してください(下の表を参照)。
- 6. 有料利用と広告の許可:ブランドがコンテンツを広告として配信できるか、配信元は自社アカウントかクリエイターのアカウントか(ホワイトリスト化、Meta Partnership Ads、TikTok Spark Ads)、期間と料金を定めます。
- 7. 独占条項:クリエイターが直接の競合と仕事をできるか、どこが競合にあたるか、何日間かを定めます。独占には追加の費用がかかるので、範囲は絞りましょう。
- 8. 開示と行動規範:クリエイターは関係を明確に開示し、プラットフォームのルールに従います。双方とも、裏付けのない主張はしません。
- 9. 解約:双方の解約方法、完了済みの作業に対する支払い、投稿済みコンテンツの扱いを定めます。
- 10. 秘密保持:発売日、価格、未発表の商品は、ブランドが発表するまで非公開とします。
利用権とは何ですか?
トラブルの多くは利用権から始まります。クリエイター自身のアカウントへの投稿に料金を払っても、その動画を自動的に広告で使えるわけではありません。撮影の前に、次の項目をそれぞれ決めて価格を設定してください。
| 権利 | 内容 | 一般的な選択肢 |
|---|---|---|
| オーガニック利用 | 自社のSNSアカウント、ウェブサイト、メールでの再投稿 | 通常は料金に含まれる |
| 有料利用 | コンテンツを広告として配信 | 別料金、期間を設定 |
| 期間 | 使用できる期間 | 6か月、1年、キャンペーン期間のみ、または無期限 |
| 地域 | 使用できる場所 | 1か国、複数の国、または全世界 |
| 編集 | カット、トリミング、テキスト追加の可否 | 制限付きで可、または不可 |
| アカウントの利用 | クリエイター自身のアカウントから広告を配信 | ホワイトリスト化またはパートナーシップ広告、期間を限定 |
MetaとTikTokの広告の許可はどのようなしくみですか?
権利は契約書で付与しますが、プラットフォーム上の技術的な許可も必要です。Metaのパートナーシップ広告の許可に関するヘルプページ(2026年10月19日確認)によると、広告主は広告の配信元となるパートナーの許可が必要で、パートナーはいつでも許可を取り消せます。クリエイターは投稿ごとにパートナーシップ広告コードを共有することもできます。TikTokのSpark Adsではクリエイターの認証コードを使います。TikTokのSpark Adsのヘルプページ(2026年10月19日確認)によると、コードの有効期間はカスタマイズできます。許可の期間は契約書の期間に合わせてください。両方についてパートナーシップ広告のページで説明しています。形式の比較はホワイトリスト化、Partnership Ads、Spark Adsの比較をご覧ください。
契約書での開示
米国では、FTCのEndorsement Guides: What People Are Askingのページ(2026年10月19日確認)が、広告主は宣伝してくれる人を教育し監視する合理的なプログラムを持つべきだとしています。また、投稿後に探すより投稿前に確認するほうがはるかに簡単だとも述べています。開示の文言をブリーフに記載し、契約書で義務づけ、公開後に投稿を確認してください。TikTokでは、Branded Content Policyにより、ブランドコンテンツではクリエイターが商用コンテンツの開示トグルをオンにする必要があります。
調整して使える短いテンプレート
クリエイター契約書
本契約は、[ブランドの正式名称](以下「ブランド」)と[クリエイター名](以下「クリエイター」)の間で、[キャンペーン名]キャンペーンについて、[開始日]から[終了日]まで締結するものです。
納品物。クリエイターは、[プラットフォーム]向けに[コンテンツの本数と種類]を制作し、@[アカウント名]、#[ハッシュタグ]、クリエイターのトラッキングリンクを含めます。下書きの期限は[日付]とし、ブランドは[日数]営業日以内に確認します。修正は[回数]回まで含まれます。
支払い。ブランドは[金額]を[承認時に/署名時に50%、完了時に50%/完了から30日以内に]支払います。クリエイターは、ブランドのプログラム規約に基づき、クリエイターのトラッキングリンクに計上された注文について[報酬率]%の報酬も受け取ります。
ライセンス。所有権はクリエイターが保持します。クリエイターはブランドに対し、[地域]で[期間]、[ブランドのチャネルでのオーガニック利用/および有料広告]にコンテンツを使用する[非独占的な]ライセンスを付与します。
広告の許可。[有料利用がある場合]クリエイターはブランドに対し、合意した投稿について[Meta/TikTok]での広告の許可を[期間]付与します。
独占条項。[なし/クリエイターは公開後[日数]日間、[競合の名称]を宣伝しません。]
開示。クリエイターは各コンテンツで有償の関係を明確に開示し、プラットフォームのブランドコンテンツ機能を使用します。
解約。いずれの当事者も、[日数]日前までの書面による通知で本契約を終了できます。ブランドは、解約前に納品された承認済みの制作物について支払います。
署名:[ブランド]、[クリエイター]、[日付]。
繰り返しますが、これは検討の出発点であり、法的な助言ではありません。使用する前に、ご自身の弁護士に確認してもらってください。
Spark!での契約書の扱い
Spark!では、契約書を対象のキャンペーンとひもづけて管理します。
- よくある契約のテンプレート:インフルエンサー投稿と有償のUGC、商品シーディング、アフィリエイトと特典、ホワイトリスト化を含むMetaとTikTokの広告、TikTok Shopのコラボ、1,000再生あたりの支払い、またはカスタムです。
- 重要な条件:納品物、契約金額、支払い条件、コンテンツの利用権(6か月、1年、無期限、キャンペーン期間のみ)、独占期間です。
- クリエイターポータルで署名:クリエイターはSpark!のポータルで内容を読んで署名し、署名と日時が保存されます。PDFも電子署名アプリも不要です。クリエイター契約書をご覧ください。
- 有料広告:承認済みのクリエイターコンテンツをMeta Partnership AdsやTikTok Spark Adsとして配信できます。
Spark!のテンプレートは出発点であり、法的な助言ではありません。Spark!は月額US$199または年額US$1,990です。用語集:UGCの利用権、コンテンツの権利、インフルエンサーのホワイトリスト化、アフィリエイトの開示。次に読む:インフルエンサーブリーフのテンプレート、UGCクリエイターへの支払い方、TikTokインフルエンサーマーケティング。
よくある質問
インフルエンサーのコンテンツは誰のものですか?
契約に別段の定めがない限り、通常はクリエイターがインフルエンサーコンテンツを所有し、ブランドに使用ライセンスを付与します。ライセンスには、有料広告に使えるか、期間と地域を明記してください。
インフルエンサーの投稿を広告として配信できますか?
インフルエンサーの投稿を広告として配信できるのは、契約で有料利用が認められている場合だけです。クリエイターのアカウントから配信するには、プラットフォーム上の広告の許可も必要です。Metaではパートナーシップ広告の許可またはコード、TikTokでは認証コードです。
このインフルエンサー契約書テンプレートに法的拘束力はありますか?
このテンプレートは一般的な出発点であり、法的な助言ではありません。契約を執行できるかどうかは、契約の条件と、ブランドとクリエイターがいる地域の法律によって決まります。使用する前に弁護士に確認してもらってください。
著者
Mason Reed
クリエイターエコノミー担当ライター、Chargezen
Mason Reedは、クリエイターエコノミーとインフルエンサーマーケティングを変えつつある技術について執筆しています。ブランドがAIの力を借りてクリエイターを見つけ、提携を管理し、キャンペーンの成果を測定し、オーディエンスのエンゲージメントを収益につなげる方法を探っています。アフィリエイトプラットフォーム、クリエイターの収益化、キャンペーンの自動化に加え、ブランド、インフルエンサー、オーディエンスをつなぐ新しいツールを取り上げています。
